フロアプレスでベンチプレスの停滞期(プラトー)を突破!やり方や効果を解説

トレーニングのBig3と呼ばれる「ベンチプレス」「スクワット」「デッドリフト」。

その中でも、最もメジャーな種目といえばベンチプレスではないでしょうか。

ジムでのトレーニングと言われて、ペンチプレスをイメージする人も多いかと思います。

確かにベンチプレスはトレーニング初心者の導入としても入りやすく効果も出やすい種目ですが、ある一定のところまで来ると、なかなか負荷が上がらない壁(いわゆる「停滞期」)にぶつかります。

そんな時にオススメしたいのが、この「フロアプレス」です。

大胸筋の爆発力を増大させ、超高負荷でのトレーニングが可能となります。

フロアプレスとは?ベンチプレスとの違いって?

①FloorPress

http://empowerbodybuilding.com/barbell-floor-press/

フロアプレスとは、ベンチではなくフロアに仰向けになった状態でプレスの動作を行っていく種目です。

ベンチ上では肩関節がベンチ横に出るため、不安定となりがちな上体がフロアによってしっかりと固定でき、またベンチプレスよりも大胸筋や上腕三頭筋の可動域が狭まるため、より高負荷での挙上ができるのです。

また、バーベルかダンベルか、脚の角度をどのようにセットアップするか等によって、いくつかのバリエーションを含ませることができます。

鍛えられる筋肉

フロアプレスのターゲットとなる筋肉は、通常のベンチプレスと同様に主働筋が大胸筋、協働筋が三角筋前部前鋸筋上腕三頭筋となります。

しかしながら、ベンチからフロアに変えただけの些細な違いでも、大胸筋の出力は大きく変わります。

通常のベンチプレスとプロアプレスの人体力学的な違い

⑦horizontal-abduction

⑧Retraction

http://shouldercomplex.weebly.com/movements.html

胸部の筋肉群を最大限にストレッチさせるためには、腕を水平に背中へ引き寄せる(肩関節の水平外転)動きと、肩甲骨同士を寄せる(肩甲骨の内転)動きの二つが必要です。

一般的にトレーニングを行う上では、ターゲットとする筋肉の可動域を最大限に引き出すことが原則ですが、ある程度のトレーニングを重ねてきた人の場合、大胸筋のように大きな筋肉はストレッチしきった状態からでは最大筋力を発揮することが難しくなってしまいます。

フロアプレスの場合、肩の水平外転の動作が上腕部(肘)とフロアの接触によって制限されるため、スタートポジションの状態からでも大胸筋は高出力で動作でき、ベンチプレスよりも高負荷・高レップで行うことが可能となるのです。

フロアプレスのメリットや効果!

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フロアプレスのメリットは、どれだけ大胸筋へのアプローチが与えられるかという点にあります。

肩の水平外転が制限されるということは、肘関節がベンチプレスよりも屈曲しにくいということでもあり、上腕三頭筋への負荷も必然的に減少することになります。

これまで以上の高負荷で、ベンチプレスだけでは頭打ちになってしまった胸部の筋肥大の壁を打ち破りたいという人はもちろんですが、ベンチプレスの動作で大胸筋よりも先に二の腕(上腕三頭筋)がオールアウトしてしまっていた負荷でも対応することができるのです。

負荷を調整すれば、トレーニング初心者の女性にも実はオススメできる種目といえます。

フロアプレスのやり方/正しいフォームやトレーニング方法

ここでは、フックの高さを調節できるラックとバーベルを使用することを前提に記載します。

【トレーニングの準備】

  • フックの位置は通常のベンチプレス時にスタートするあたりに設定する
  • 厚みのあるマットを用意し、バーの位置が目線の真上にくるあたりに仰向けになる
  • 脚は両膝を立てる or 真っ直ぐ伸ばす(骨盤を立てるように少し腰部を浮かせ骨盤を固定する

※両膝を立てるとより高負荷での挙上、真っ直ぐ伸ばすと腰背部の負担軽減となります。

目的や身体の具合などをみて調整すると良いでしょう。

【トレーニングの方法】

  1. 通常のベンチプレスと同じくらいのグリップ位置を決め、肩甲骨を寄せ、肩を落として肩関節を固定する。
  2. 両脚、腰、両肩、頭がしっかりマットに固定されているのを確認し、ゆっくりとバーを持ち上げる。
  3. バストトップ上からゆっくりとバーを胸に近づけていき、肘がマットにつくスレスレのあたりで胸部の筋力をフル出力させるように挙上する。

フロアプレスを行う上で注意したいこと

フロアプレスはベンチプレスよりも安定した姿勢で行うことができ、高負荷でのトレーニングが可能となる分、注意したい点もいくつかあります。

高重量で行う際は、必ずセーフティかスポッター(補助役)を準備しておく。

高負荷トレーニングを行う際は安全面を最大限考慮する必要がありますが、特にフロアプレスの場合は高負荷で行える反面、大胸筋が想像以上に疲弊してしまう場合があります。

セーフティバーをつける、トレーナーに補助役を頼む、両サイドにステップ台を用意しておくなど、準備はしっかりと行っておきましょう。

脚のポジショニングは腰や背中のストレスと負荷によって調整する。

フロアプレスを紹介するサイトでも意見は分かれるところですが、一般的に両膝を立てた場合は高重量でも挙げられる代わりに挙上時の腰背部の負担がかかり、脚を伸ばした状態ですと腰背部のサポートが除かれるため、高重量が上がりづらくなります。

特に腰や背中に違和感を感じる場合は、低負荷から徐々に始め自分にあった姿勢を確認するようにしてください。

フィニッシュポジションの際は肘が伸びきらないように注意する。

フィニッシュポジションで肘が伸びきるということは、肩甲骨が離れてしまい三角筋前部、前鋸筋、小胸筋といった小さな筋肉がメインに働いてしまいます

高重量でのこういった動作は肩部の怪我の原因にもつながりますのでご注意ください。

スタートポジションに戻る際は、肘がマットについて脱力してしまわないように注意する。

フロアプレスでも特に高重量で行う際に最も注意したいポイントです。

スタートポジションに戻る際、上腕部や肘がマットにベッタリとついてしまうと、筋肉の緊張が緩み、思わぬ怪我の原因にもなりかねません。

高重量でのトレーニングの際は、ゆっくりとした動作で戻り、大胸筋の緊張をとかないよう注意が必要です。

重量・レップ・セット数の目安は?

フロアプレスの負荷やレップ・セット数はベンチプレスの1RMを目安にすると良いでしょう。

RMとはRepetition Maximumの略で、1RMは一回挙げられる最大挙上重量のことを指します。

冒頭はフォーム確認とウォーミングアップを兼ねてバーベル(オリンピックバー=20kg)のみで行い、段階的に負荷を上げていくように組み立てていくと効果もわかりやすいかと思います。

  • (ベンチプレスの1RM x 40~60%) x 5~10レップ
  • (ベンチプレスの1RM x 80~90%) x 3~8レップ
  • (ベンチプレスの1RM x 100~110%) x 3~5レップ (チャレンジ)

例えば、この3つを組み合わせてトータル3~5セット行っていくといった方法が分かりやすいですね。

また、下記のようにベンチプレスとフロアプレスを交互に組み合わせて大胸筋の高負荷プログラムを行うのも効果的です。

  • フロアプレス:(ベンチプレスの1RM x 100%) x 3レップ
  • ベンチプレス:(ベンチプレスの1RM x 60%) x 3~5レップ

自分の1RMが分からないという人は、RM法についてわかりやすく説明したサイトがありますので、ご参考ください。

参考サイト:http://torapple.com/repetition-maximum/

ダンベルフロアプレス:自宅トレでの工夫におすすめ!

フロアプレスにおけるもう一つの利点は、本格的なラックやバーベルがなくても、適度な重量のダンベルがあれば家でのトレーニングも簡単にできるという点です。

ダンベルにおいても、注意点はほぼ前述のとおりですが、ダンベルベンチプレスと同様に扱える負荷はバーベルよりも少なくなります。

また、バーベルよりも肘や手首を捻りやすくなりますので、特に仰向けになる時や上体を起こす際は必ずダンベルを胸に抱えて動作をするようにしてください。

⑤dumbbell-hip-raise-and-floor-press

http://www.menshealth.co.uk/

画像は、ダンベルフロアプレスの一つのバリエーションとしてヒップレイズを動作に加えたものです。

大胸筋のトレーニングに加え、ヒップレイズによって大臀筋やハムストリングスも加えることができるので、全身のトレーニングの効率化にもなります。

ディクラインベンチプレスのように大胸筋下部にも効果的ですが、角度をつけすぎると首を痛めかねないのでご注意ください。

オルタネイトフロアプレス:胸部の左右により意識を向けたい場合

④AlternatingFloorPress

http://www.bodybuildingarena.com/alternating-floor-press/

大胸筋のトレーニングを行っていくと左右の筋力差を感じるという人も少なからずいます。

左右差の強い中で、バーベルでのプレスばかりに注力してしまうと、強い側の筋力に依存してしまい、全体としての効果は半減してしまいます。

そういった時はダンベルやケトルベルを用いてのオルタネイト(交互)で行うのも左右それぞれに意識を向けやすく効果的です。

③leverfloorpress

http://www.muscleandfatloss.net/2015/03/the-best-barbell-only-workout-option-a.html

また、レバーフロアプレスと言い、バーベルを使って左右片方ずつ行う種目もあります。

高重量のダンベルがない施設でも対応可能な上級者向けのトレーニング方法です。

まとめ

トレーニングを行っていくうえで、ある種目で「○○kgが挙がらない」といった壁にぶつかると、とかくその種目に固執してしまうことが少なくありません。

その結果、無理なフォームで関節を痛めてしまうケースもよく見受けられることです。

そういった時は、このようにアプローチしたい筋肉に対して、より高負荷に対応できる種目を組み合わせて、状況を打破するのは非常にスマートで効果的な方法です。

様々な種目をレパートリーに入れながら、「今日の自分に合ったプログラム」「これからの目標に向けてのプログラム」作りを楽しんでいただけたら幸いです。

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