本記事で紹介するのはスクワットのバリエーションとして、覚えておきたい「シシースクワット」。
スクワットと名前がつくものの、ノーマルスクワットとはかなり違う種目です。
詳しい効果・基本のやり方・加重方法・マシンでのやり方など詳しく解説します。
シシースクワットの効果
鍛えられる部位 | 大腿四頭筋(特に大腿直筋) 体幹 |
種類 | 単関節種目(アイソレーション) |
シシースクワットは、大腿四頭筋をメインターゲットとしたトレーニングで、特に大腿直筋に負荷がかかります。
大腿四頭筋のストレッチを特に意識する種目で、スポーツパフォーマンスの向上に役立ちます。
また、太ももの筋肥大のためトレーニングのバリエーションが欲しい方に適しています。
筋肉量がある程度必要なのとバランスを取るのが難しいので、難度はやや高めで、中級者以上の方におすすめ。
BIG3などの筋トレを一通りマスターして、ある程度筋肉量が付いてきた方に最適なトレーニングです。
ノーマルスクワットとの違い
通常のスクワットが多関節種目(コンパウンド)なのに対して、シシースクワットは単関節種目(アイソレーション)です。
そのため、通常のスクワットが高重量を扱えますが、シシースクワットではあまり扱えません。
また、ノーマルスクワットでは大腿四頭筋の他に大臀筋も鍛えられますが、シシースクワットの動きでは大臀筋への関与が減り、大腿四頭筋を集中して鍛えることが出来ます。
トレーニングの最初の方にやるスクワットと違って、トレーニング最後の追い込みとして大腿四頭筋をパンプさせるのに利用されます。
レッグエクステンションとの違い
同じくアイソレーション種目で大腿四頭筋がメインで鍛えられる種目として、レッグエクステンションマシンでのトレーニングが挙げられますが、自宅トレの人には不向きですよね。代わる種目として、シシースクワットの方が選びやすいでしょう。
また、ある研究ではレッグエクステンションでは大腿直筋への効果があまりないといわれています。
細かい話になりますが、ボディビル競技のため大腿四頭筋の特定部分だけ鍛えたいだとか、リハビリ目的だとかで、大腿直筋を鍛えたいときにシシースクワットが選ばれます。
出典:https://origympersonaltrainercourses.co.uk/blog/sissy-squat
シシースクワットのやり方
基本のやり方
不安定な体勢の種目のため、体のバランスを支えるための支柱が必要です。
片手で掴まってトレーニングをしても動かないような、重量のあるトレーニング器具やテーブル、壁の縁などを利用しましょう。手をつく位置は、おへその高さくらいの低すぎず高すぎない位置がベストです。
- 足を肩幅に開き、片手は体を支えられるものに添える
- 【息を吸いながら】ゆっくりと膝を曲げ、バランスがとれなくなる直前くらいまで胴体を後ろに傾けていく(床に対して45°くらいまで)
…頭から膝までが一直線になるように
…かかとはつま先の真上になるくらいまであげる - 体をゆっくり押し戻して、元の位置に戻る
- 10〜15回×3〜5セット行う
シシースクワットの1番のポイントは、股関節を動かさないこと。頭から膝までが一直線になるように意識。
股関節を動かさないコツは、お尻にキュッと力を入れて骨盤を後傾させるようなイメージでしゃがむこと。
体を傾けるほど、腹筋に力が入ります。この緊張を感じながら、しゃがみましょう。
大腿四頭筋に効かせるコツは、トップポジションへ戻るときに、膝を伸ばしきらない手前のところまでにすることです。
できない・キツいときの対処法
慣れない、上手くできないうちは両手を壁や支柱について行ってもOKです。
また、手の力を使って体を引き上げるなどして補助をつけても構いません。
慣れてきたら、なるべく手の力を使わないようにしていきましょう。
加重方法
シシースクワットで加重したいときは、画像のようにプレートをお腹に抱える方法があります。
マシンでのやり方
シシースクワットはハックスクワットマシンでもやることが出来ます。(「基本のやり方」にてご紹介している動画の7:40から解説が見られます。)
マシンの足を置く位置を通常よりもかなり下の方にすると、シシースクワットの体勢になります。
マシンでも股関節を動かさず固定した状態で動作を行うようにしましょう。
ハックスクワットマシンでシシースクワットをやるのはかなりの負荷がかかるので、大腿四頭筋の君力が強い方向けです。
ちなみに、軌道が固定されているスミスマシンでやるのは、後ろに傾いたときに危険なためおすすめしません。
シシースクワットの注意点
シシースクワットは、大腿四頭筋に大きな負荷をかけることができるトレーニングですが、膝にも負担がかかります。
くれぐれも慣れないうちは、無理に補助なしでやったり、加重したりせず、基本のやり方で行うようにしましょう。