【理学療法士が伝授】高齢者の転倒・その原因と予防策をご紹介!Part3

何も無い所なのに転んでしまった、慣れている家の中なのに気付いたら転んでいた、そんな経験はありませんか?

理学療法士として働いて、はや10年、多くの高齢者の方と接してきましたが、転倒をする高齢者で圧倒的に多いのが、実は自宅の中での転倒なのです。

どうして慣れた自宅の中で転倒してしまうのでしょうか?その原因を紐解き、予防策を考えていきましょう。

転倒してしまう原因は?

人は、加齢と共に筋力が低下し、骨は脆くなり、身体は衰えていきます。

しかし、ほとんどの場合、それは緩やかな変化であり、自分では気付きにくい症状でもあります。自覚した時には既に遅く、転倒の予兆には気付かない事がほとんどです。

転倒の要因の中には、加齢に伴う身体機能の衰えだけでなく、身体機能の変化を自覚する意思も必要となります。

姿勢と筋力低下

転倒の大きな要因として、加齢に伴う身体機能の変化を挙げましたが、身体の柔軟性低下による姿勢の変化が筋力と大きく関係します。

また、柔軟性低下によるバランス能力の低下も転倒に大きく関係しています。

加齢に伴う筋力低下、筋や関節の柔軟性低下は互いに影響し合い、高齢者特有の姿勢を作り出すことで、更に筋力を発揮しにくい身体へと変化していきます。

筋力や良い姿勢を維持し、転倒を防ぐためには、適度な体操や運動を習慣化していくことが大切となります。

転倒予防のための体操・運動

http://trialx.com/curetalk/2013/01/07/diet-and-osteoarthritis-linked/

転倒をしない身体を作っていく為には、良い姿勢を保ち、筋力を維持することが大切となりますが、どのような体操・運動をすれば良いのでしょうか。

もちろん、全身の筋肉・柔軟性を維持していくことが一番なのですが、まずは、足と指先の運動をご紹介したいと思います。

自宅内の転倒で圧倒的に多いのが、リビングや自分の部屋での転倒です。

段差のある場所では、意識的に足を持ち上げながら移動する方法が身についていますが、敷居などのちょっとした段差や絨毯やマットに足をとられて転倒するケースが後を絶ちません。

無意識の状態においても、しっかりと足首・指先が上を向くことが、転倒を予防する上では重要となります。

つま先上げ

  1. 椅子にしっかりと腰掛け、足を少し前へ出します。
  2. その位置からつま先を上へあげます。

ぜひ背もたれから背中を離して行ってみましょう。

目安は、ゆっくり10回を3セットです。朝晩2回行うとより効果的かと思います。

タオルギャザー

準備するもの:タオル(フェイルタオル程度のものが良いかと思います。)

  1. 裸足の状態で椅子に腰掛け、足の下にはタオルを敷きます。
  2. 下に敷いたタオルを指の力だけで手繰り寄せていきます。
  3. 親指から小指まで、しっかりと曲げ伸ばしができるか、分離して動かすことができるかを意識しながら、5指全部を使って手繰り寄せてみましょう。

5分程度行ったら一度休憩し、出来るようならもう1セット行いましょう。

どちらの運動も、無理なく継続できることが一番重要です。テレビを見ている間、お菓子を食べている間に少しずつ行ってみましょう。

転倒予防のための歩き方

http://www.searchhomeremedy.com/best-home-remedies-to-cure-arthritis/

転倒をする人は、繰り返し何度も転倒してしまうケースが多いのが現状です。

身体的な障害を持っている方も多くいますが、その多くは、不注意によるものがほとんどです。

まずは、意識的に背筋を伸ばし、良い姿勢を保ちましょう。自然と足の上がりも良くなり、筋の活動も活発になることで転倒を防いでくれます。

慣れた場所だからこそ、気付きにくい身体機能の衰え。まずは意識的に姿勢を良くする事、何も無い場所でも足をしっかりと上げることを心がけてみましょう。

転倒予防のための環境づくり

自宅内での転倒を防ぐには、身体能力の向上だけでなく、環境の整備や福祉用具の使用も視野にいれましょう。

動きやすい絨毯やマットは、滑り止めシートを敷くか、できるだけ撤去するようにしましょう。

また、わずかな敷居にもつま先が引っかかりやすいので、ホームセンターで売っている段差解消スロープ等を使用することも検討しましょう。

また、杖やシルバーカーなどを、屋内で使用することも効果的です。自分の身体能力に合わせ、福祉用具の使用も検討しましょう。

幼児・妊婦

幼児は、頭が大きく重心の位置が高いため、バランスの取りにくい体型です。

歩くときは必ず保護者が手をつなぎ、転倒を予防しているかと思いますが、誘導する場合は、上へ引っ張るのではなく、子供が足底へ重心を移しやすいように、やや前方へ誘導してあげることで歩きやすくなります。

階段を上り下りする場合も同様です。

転ぶのを怖がるあまりに上へ引っ張りがちですが、是非、支えつつも前方へ、しっかりと足底へ体重をかけられるように誘導してあげてください。

まとめ

転倒は、身体の衰えの象徴として、レッテルを貼られるような気持ちになっている方も多くいることと思います。

しかし、転倒したことで、打撲や骨折だけでなく、思わぬ合併症を引き起こし、動けない身体になってしまう可能性も十分あるのです。

転倒を予防し、活き活きと老後の生活を楽しむためにも、日々の何気ない姿勢や歩き方を大切にし、体操や運動を習慣付けるようにしていきましょう。

【こちらの記事も合わせて読みたい】

【理学療法士が伝授】高齢者の転倒・その原因と予防策をご紹介!Part1
ロコモティブシンドロームにより引き起こされる高齢者の転倒。 怖いのは転ぶこと自体ではなくて、転んだ時に起こる骨折などです。 まだ...
【理学療法士が伝授】高齢者は要注意!転倒を防いで健康な毎日を!Part2
加齢に伴い身体の衰えを実感することはありませんか? 高齢になると転倒によって骨折しやすくなります。 そこから寝たきりになってしま...

http://the-answers.com/neck-and-trunk-exercises

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする