スポーツや筋トレなどの休憩時間を指す「インターバル」。
筋トレ時のインターバルはどんなときにどのくらいの長さをとっていますか?筋トレ初心者の方はなんとなく疲れたから休んで、なんとなくまた再開~といった風にしていませんか?
筋トレの効果をより引き出すためにはこの休憩時間の長さは大いに関係します。自分に最適なインターバルの長さを考えてトレーニングを行うことで、目標をはやく達成することが期待できます。今回は、最適なインターバルの長さについてご紹介します!
筋トレ時のインターバルの重要性
物理的刺激と化学的刺激
インターバルが必要なのは、同一種目のトレーニングを行うときに1セットより多くのセットを行う場合です。
筋トレにより筋肉に与えられる刺激は、物理的刺激と化学的刺激とに分けられます。
物理的刺激とは、筋トレにより直接的に筋繊維にダメージを与えることです。
化学的刺激とは、筋トレに伴う代謝産物(乳酸など)による間接的刺激です。それにより成長ホルモンなどが分泌されタンパク質の合成が盛んになります。タンパク質の合成が盛んになるということは筋肉が作られることが促進されるということです。
この2つの刺激が、筋トレを効果的にするのに大切な要素です。
一度十分に回復させてから改めて疲労させた方が効果的
強い物理的刺激を与えるためには、負荷(ダンベルなど)は重くするほど効果的です。そのためには、インターバルは十分に休み、身体を回復させなければいけません。短いインターバルで行うと、上げられるダンベルの重さは落ちます。また、十分なレップス(1セットでダンベルを上げる回数)もこなせなくなります。つまり、筋肉にたいして弱い物理的刺激しか与えられなくなることになります。
化学的刺激を強くする場合、インターバルを短くして疲労物質をため込む必要があります。しかしこの場合も、短すぎるインターバルでは結局レップスをこなせないため、蓄積する疲労物質がそれ以上増えなくなってしまいます。
ある程度インターバルを置いて回復させ、十分なレップスを行って追い込んだ方が、結果的に多く疲労物質が発生させられる可能性が高いとされています。【一度十分に回復させてから改めて疲労させた方が効果的】ということですね。
筋トレ時のインターバルの長さが体に与える影響
筋トレをすると、体はその状況に対応しようと、筋肉にたくさんの血液を送り込んだり、ホルモンの分泌量を増やしたり、取り込む酸素の量を増やしたりします。
そして、この時に特に重要なのが成長ホルモンの分泌量が増えることです。成長ホルモンは、筋肉の成長のために必要なホルモンです。
実はこの成長ホルモンは、インターバルの長さによって、分泌される量が大きく違うことが分かっています。インターバルを1分程度にしたときが一番成長ホルモンが分泌されやすいといわれています。それ以上長く休憩を取ると分泌量が減り、3分を超えるとその量がかなり少なくなってしまいます。
筋トレの目的別インターバルの長さ
筋肥大(筋肉を大きくしたい)
1分前後(30~90秒)がおすすめです。筋肉の成長に貢献するホルモンであるテストステロンは、この程度の長さにした方がより分泌されやすいと言われています。
あまり短すぎると、筋肉が疲労しすぎてしまい、適正な重さを上げられなくなったり、レップスをこなせなくなり、逆効果となってしまうため、自分の身体に合わせて最大90秒まで取るようにしましょう。
ダイエット・脂肪燃焼
高強度で、短いインターバルの筋トレは、脂肪燃焼効果を高めます。
こちらも、筋肥大させたい時と同じく1分前後(30~90秒)が望ましいです。
筋力アップ
最大筋力を向上させたいなら、できるだけ重い負荷を達成できるように、トレーニング計画
インターバルは90~180秒が適していると言われています。筋力を発揮できる状態がなにより大切なので、筋肥大のインターバル目的とは逆に、疲労をとるためのインターバルにしましょう。
色々と説明してきましたが、一説によるとあまり大差ないそうです。実験でインターバルを長めに取ったチームと短めに取ったチームの成長具合を調べたら、特に大差がなかったという結果が出たんだとか。
個人差があるため実際のところは何とも言えないのですが、インターバルは基本は1分前後で、自分の体に合わせて3分以内にする、くらい大雑把な考え方でもよいかもしれません。
秒数に固執せず、筋トレに集中することがおすすめです。1分で、呼吸が整わない、疲れてトレーニングに集中できない、こんな状態の場合は1分より長くたって、3分以内にに収めれば全く問題がないです。
トレーニングの経験を積み、自分の目標に最適な長さを掴んでいきましょう。
筋トレのインターバルのまとめ
筋トレの効果と休憩時間の関係性を知ったからには、息が整って疲れが取れるまで時間を気にせずゆっくり休むなんてことは、もったいなくて出来なくなると思います。
日々自分の目的や状態に合わせて、インターバルの長さを調整していけるといいですね。
【関連記事】