筋トレを習慣にしている方にとって、特別な場合を除き2週間以上休むことはほとんどありません。
むしろここまで習慣にしたことを無にしてしまう、ということで嫌がるぐらいです（笑）
しかし、ケガや病気、仕事や家庭事情等でやむを得ず長期間を休まざるを得ない場合。当然筋量、筋肉共に落ちてしまいます。
せっかく長い年月をかけて作り上げてきただけにそれを取り戻すのに同じ時間をかけなければならないのか…。
ご安心を。長い年月を通してトレーニングを継続してきた方には『マッスルメモリー』というものがあります。
マッスルメモリーとは？
実は一度鍛えた筋肉は衰えてしまっても、トレーニングを再開すれば元に戻る可能性があります。しかも、初めてトレーニングをしたときよりも早く！
これがマッスルメモリー。長い年月をかけて作り上げてきたものを取り戻すのに、同じ時間はかからないのです。
プロアスリートが大ケガをして長期間トレーニングができなくなったとしても、トレーニング再開後、短期間でまた第一線に復帰できているのも1つの代表的な例です。
トレーニングしないと筋肉が減るのはどのくらい？
数か月以上習慣的にトレーニングを行っている人であれば、1週間休んだとしても筋量＆筋肉はほとんど減少はしません。（ほんのわずかに、筋肉のハリを失う感覚はでてくるかもしれません）
大体1か月ほど休むと、明らかな低下を実感します。
本当? 嘘?マッスルメモリー肯定説と否定説の研究結果
マッスルメモリーのメカニズムに関してはまだ謎が多く、なぜこの現象が起こるのか完全には解明されていません。
また、筋力トレーニング（無酸素運動）と持久力トレーニング（有酸素運動）では使う筋肉への影響や鍛え方の違いがあるため、それぞれ検証がなされています。
無酸素運動では、過去の研究においても一度鍛えた筋肉にはマッスルメモリーが残っており、トレーニングを再開するとまた以前の状態に戻るよう働くようです。
有酸素運動においては、スウェーデンの研究所による研究結果（持久力トレーニングを3か月実施→9か月休止→再度同様のトレーニングを3か月実施）ではマッスルメモリーの現象は起こらなかったそうです。
参考記事[英文]：https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27657503
マッスルメモリーは何年持続する？10年って本当？
具体的に「何年くらいまで持続する」という定説はなく、ただ、ある程度「長期間は持続する」ことはわかっています。
“筋肉博士”と異名を持つ石井直方氏の情報によると、「10年先まで」残るとのことです。
一度しっかり筋肉をつけておけば、10年先までその記憶が残っていて、トレーニングを再開したときに通常よりも早く筋肥大が起こるようになります。
ーhttps://gooday.nikkei.co.jp/ 石井直方の優しい筋肉学
筋トレを中断すると、*約3〜6ヶ月で筋肉は元の大きさに戻ります。
筋繊維は同じ量のエネルギーを蓄える必要がなくなり、エネルギーの浪費を減らすために収縮します。筋トレを再開すると、また元の大きさに戻ります。
やはり大切なのは可能な時に定期的にトレーニングを行い、それを継続していくことです。仮に継続的なトレーニングができなくなってしまったときのための備えになります。
*出典：http://traineatgain.com/muscle-memory-gains-permanent-think/
マッスルメモリーは筋トレ再開後どれくらいで戻る？
こちらも明確にはなっていませんが、多くの方が筋トレ再開後かなり早い時期からマッスルメモリーを感じています。
1ヶ月～3ヶ月くらいで、元の状態に戻る方が多いようです。
マッスルメモリーのまとめ
現時点ではマッスルメモリーを期待して運動をするなら、有酸素運動よりも筋トレを優先して、定期的に継続しましょう。
そうすることによって、万が一長期間トレーニングができなくなったとしても、再開したときに1からトレーニングを始めた人よりも効果を実感しやすくなり、それがまた継続に繋がるはずです。
【関連記事】
