スラスターは、そのパフォーマンスを通して全身の筋肉を鍛えるトレーニングです。
足腰の筋肉〜上肢の筋肉まで総合的にトレーニングを行うことができます。
その動き方は簡単に言ってしまえば、スクワットからのバーベルプレス!
“THE筋トレ!“という感じの派手目な動きをするので、ぜひ取り組んでみたいと思う方も多いのではないでしょうか?
今回はそんな究極の全身運動スラスターの詳しい効果ややり方をご紹介します!!
スラスターとは?
スラスターとは、前述の通り、全身の筋力トレーニング種目です。
バーベルやケトルベルなどの負荷を用いて行うトレーニングですが、どの種類の負荷を用いるとしても、重りを頭上までしっかりと持ち上げ保持するという共通点があります。
動きとしてはウェイトリフティング競技のクリーン&ジャークという種目の動きと似ています。
膝を曲げ、腰を落とした状態から全身を伸ばす運動と重りを上方に伸ばす複合動作のため、様々な部分の筋肉を一気に鍛えることができるトレーニングです。
また腕の筋肉に関して言えば、通常の三角筋や上腕三頭筋のトレーニングと違い、下半身の力を使いながら重りを持ち上げるため、より高負荷の刺激を与えられる種目でもあります。
スラスターで鍛えられる筋肉
https://games.crossfit.com/workouts/2013
スラスターはスクワットと腕を上方に突き上げる動作を行う複合的な運動です。
主に鍛えられるのは以下の3つの筋肉。
大腿四頭筋
まずは重りを持って膝をまっすぐに伸ばすまでのいわばスクワット動作によって、大腿四頭筋に効果があります。
上腕三頭筋・三角筋
ダンベルなどを最終的に体の上方に持ち上げる動作の際にこれらの腕の筋肉が鍛えられます。
また上方に持って行ったまま保持する際に、肩甲骨の周囲筋や三角筋にも高い負荷が加わるトレーニングになります。
腹直筋などの体幹筋
スラスターを行う上で大事なポイントはフォームです。
体をまっすぐに保ち、フォームを維持する際に体を安定させる脊柱起立筋や腹筋群などが複合的に作用します。
美しいフォームでトレーニングをフィニッシュするためには体幹のバランス機能は必須です。
スラスターの筋トレ効果
特に三角筋を鍛えられる
特に三角筋の前部繊維という部分に大きな負荷をかけることができます。
三角筋は上腕二頭筋と同じく、たくましい腕を作る上で、機能としても見た目としても重要な筋肉になります。
単独で鍛える場合は、ダンベルを使ったショルダープレスが有名です。
成果が見えやすくモチベーションUP
スラスターの動きはウェイトリフティングのジャークという競技と同じ動きをします。筋力トレーニングに何よりも継続することです。
よく「ベンチプレス○○kg」と自分のステータスのように話が出ることがありますが、これと同様にスラスターも競技性があるために「○○kg挙げられた」というように比較がしやすいモノになっています。
筋トレのモチベーションを維持するために必要な”成果の指標”にしやすいという点もスラスターの良い点でしょう。
複合動作のため短時間で様々な部位を鍛えられる
スラスターの動きは、上記のように下肢〜体幹〜上肢と全身の主な筋力を鍛えます。
一度にあらゆる筋肉をトレーニングできるため、動きをしっかりと習得すれば時間のない方でも有効なものになります。
スラスターの効果的なやり方・フォーム
まずはこちらの参考動画を参照してください。
運動フォームの注意点を合わせて、スラスターのやり方を詳しく紹介していきます。
▼スラスターのやり方▼
- バーベルを鎖骨の位置で持った状態で構える。
- バーベルを胸の前で持った状態で膝を曲げ、屈んだ姿勢になる。
この時に体が前かがみにならないように上半身の位置を安定させましょう。
少し腰の位置が反る状態で上半身をまっすぐにしておきます。 - その体勢から膝を伸ばし、スクワットのように上方に伸びる。(ここまではバーベルは胸の前)
バーベルの位置を固定、また上半身の体勢をできるだけ変えないように意識しましょう。
この後のバーベルを上げる動作を意識しすぎて過度に腰や首を反らないように注意しましょう。(腰痛の原因となります。) - 上方に伸びた勢いで一気にバーベルを頭上に持ち上げる。
膝を伸ばした状態になったところで胸の上に置いた重りを頭上に持ち上げていきます。
この時過度に体の前や後ろの方向に持ち上げないように注意しましょう。
まっすぐ上に持ち上げることでより効果的に上肢の筋肉達に負荷をかけることができます。 - その体勢のままバーベルを保持する。
ウェイトリフティングのフィニッシュのように立ったままバーベルを上方に固定しましょう。
この時上肢を上に突き上げる為に必要な上腕三頭筋や三角筋の他に、肩甲骨をしっかりと固定した体勢を作ることが重要となります。
肩甲骨の周囲筋、首の筋肉をうまく使える為に少し頭を前方に突き出すように意識すると安定性が増します。
このときも腰〜バーベルまでの姿勢はまっすぐになるように意識します。 - ゆっくりと元の姿勢に戻る。
一定時間実施したあとは①の姿勢に戻ります。
一気に力を抜いてしまうと危険ですのでゆっくり戻れるゆとりは残しておきましょう。
スラスターのおすすめの回数やウエイトの重さ
正式な重さの設定はありませんが、筋トレを目的とする場合は10回程度反復できる回数、重さで実施することが理想かと思います。
はじめの頃であれば2セットできれば十分ではないでしょうか。
反復可能回数を参考に重量を決めていってください。
何回でもできるようであれば負荷が軽すぎますし、1〜2回で限界が来るようであれば逆に重すぎる可能性があります。
初心者の方は無理せず、くれぐれも軽めの負荷から始めるようにしてください。
スラスター初心者は軽い負荷から始めてフォームを確認
どのトレーニングにしても当てはまることですが、まずは軽い負荷から実施するようにしていきましょう。
特にスラスターは種目の特性上いろいろな動きの複合動作になります。
純粋な筋力だけでなく瞬発的に力を入れる瞬間もありますので、過負荷によるけがを避けましょう。
軽い負荷から始めることは、よりトレーニングを効果的に行う目的もあります。
上記の正しいフォームを習得する、種目のコツをつかむ目的でまずは始めます。
膝を伸ばしてから上方にバーベルを上げる際にコツがいりますので、まずは軽い負荷で重りを上方に挙げる感覚をつかむところから始めていきましょう。
屈んだ状態から膝を伸ばした時の推進力を使ってバーベルを上げるイメージです。
また重りを上げた状態でキープする際にも肩甲骨〜首にかけてしっかりと固定して行わなければいけないので、その感覚も軽い負荷でつかむとよいでしょう。
フォームをつかんで来たらあとは段階的に負荷を増量し、ご自身にあった負荷量を設定していきましょう。
重すぎると手首も痛める可能性がありますので注意が必要です。
スラスターのまとめ
スラスターのような複合動作のトレーニングはトレーニング上級者や時間がない中、複数の筋肉を強化したいという人まで幅広く実施できるトレーニングです。
ただし、メリットが多い分正しい姿勢や方法を理解しておかないと怪我の可能性もある難しい種目でもあります。
まずはトレーニング方法を自分のものにして「○○kgまで挙げる」と目標を立てながら取り組んでみましょう!
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