ジムにあるケーブルマシン。幅広い部位のトレーニングが出来るので、せっかくジムに通っているなら最大限に活用したいですよね。
大胸筋を鍛えられるケーブルクロスオーバーや上腕三頭筋が鍛えられるトライセプスダウンが有名ですが、腹筋を鍛えられる「ケーブルクランチ」も侮れません。
腹部のトレーニングには幾つかのポイントがあるので、自分に合わないフォームや強度で行うと効果が期待できないばかりか、腹部以外の部位に負担がかかり怪我の原因にもなりかねません。
筋トレ初心者の方向けにケーブルクランチの正しいやり方やコツをご紹介します。
筋トレ種目・ケーブルクランチとは
ケーブルクランチとは、その名のとおりケーブルにアタッチメントをつけ、ケーブルを引きながら行うクランチのことです。
ラッチプルダウンを行うようなハイプーリーにアタッチメントを付け、下方向に引く方法が一般的によく見受けられますね。
ケーブルクランチで鍛えられる筋肉
主に腹部の表層部、腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋にアプローチすることができます。
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動きのコツさえつかめれば、シットアップで首や腰が痛くなってしまうトレーニング初心者から、腹直筋のさらなる筋肥大を目指す中~上級者まで幅広くカバーできる種目です。
ケーブルクランチの効果
通常、腹筋のトレーニングはシットアップやプランクなどのように、自重やウェイトによって重力(下向きの力)を利用して行う場合が多いですよね。
ケーブルトレーニングの優れている点は、この力の向きをケーブルと滑車によって調整できるということです。
そのため、腹筋が収縮しやすいポジションでセットアップでき首や腰に負担がかかりにくい、腹筋が最大収縮するまで負荷が変わらずかかり続けるなどといったメリットがあります。
もちろん、ウェイトを増やせば高強度を好む人にも対応することができます。
また、膝をついた状態であれば補助役がいなくても、筋繊維のエキセントリック(負荷>筋力)時に集中しやすいので、腹部の筋肥大を求める人にはオススメな種目といえます。
ケーブルクランチのやり方
http://www.bodybuilding.com/exercises/detail/view/name/cable-crunch
- ケーブルにトライセップロープを付け、ケーブルマシンの前に立ち膝をし、膝が直角の状態でケーブルの持ち手の高さを顔の前あたりに調整する。
- ロープをしっかりと握り、顔を挟むように耳の横でセットする。脇を締め、顎を引いて頭を固定する。
- お尻が落ち込まないように骨盤の位置は固定の状態で、ヘソを覗き込むように、また肘を太ももにくっつけるようにクランチする。クランチ時はフィニッシュポジションで息を吐き切るくらい強く息を吐き、戻す時も腹筋の緊張は緩めずスピードをコントロールしながら、ゆっくりと息を吸い戻る。
また、クランチ時に体幹を捻ることで、内外腹斜筋を鍛えるオブリークケーブルクランチという種目になります。
腹斜筋で腹部のクビレを際立たせたい人にはオススメの種目ですね。
http://www.bodybuilding.com/exercises/detail/view/name/oblique-cable-crunch
また、ケーブルに背を向け、立った状態で行うスタンディングケーブルクランチという方法もあります。
体幹部分を総合的に鍛えることができますが、体幹の強さが十分でないと骨盤の位置が前後してしまい、上体の重さで引っ張ってしまう(「お辞儀」するような姿勢)ことになり腹筋に効かせることが難しくなってしまいます。
立った上体で行う際は、通常よりも少し負荷を軽くしながら、腹部の収縮に意識を向けると良いかと思います。
http://www.bodybuilding.com/exercises/detail/view/name/standing-rope-crunch
ケーブルクランチのフォーム・注意点
この種目を行う際は、どれだけ腹部の筋力に集中してウェイトを上げ下げするかがポイントになってきます。
特に間違った動作で多いのが↓
腕の力を使ってケーブルを引いている
特にセットの終わりになりがちな動作です。
脇が締まらず腕の角度が固定されていないと、上腕部がケーブルに引っ張られてしまい、腕の力で引いたり、脊柱が伸びて(伸展して)しまい、腹筋に十分な負荷がかからなくなってしまいます。
上体の重みを使っている(お辞儀している)
まだケーブルクランチに慣れていない時に陥りやすいポイントです。
腹筋の収縮を使わずに股関節からカラダを折り曲げてしまうと、上体の重さで引っ張れてしまうため、腹部に刺激が入らなくなってしまいます。
また、お辞儀姿勢ですと、背筋が次第に伸びてしまい腹筋が使えなくなってしまいます。
スタートポジションに戻る際、腹筋の力を抜いてしまう
せっかくフィニッシュポジションで腹筋の最大収縮までもっていくことができても、いきなり腹部の緊張を全て緩めてしまっては、ケーブルクランチの利点でもあるエキセントリック時の刺激が入らなくなってしまいます。
そればかりかウェイトにもっていかれてしまい、脊柱を痛める要因にもなりかねません。
ケーブルクランチ・注意点に対するコツ
トライセップロープを使う
http://www.thinkfitness-ec.com/
ケーブルに取り付けるアタッチメントは、腕を固定する意味でもトライセップロープがオススメです。
よくストレートバーでケーブルクランチを行っている人を見かけますが、バーは横方向に握るため、脇が開きやすくなり、クランチ時に上腕部の力で引っ張ってしまう場合が多いのです。またバーだと後頭部に当たって痛いということもあります。
その点、トライセップロープは縦方向に握るため脇を締めやすく、ロープを頭に抱え込むように固定すれば、上腕部に余計な力が入りづらいという利点があります。
もし、見当たらないようでしたら代わりにロープーリーハンドルを使っても同じように脇を固定できます。
http://www.thinkfitness-ec.com/
- 骨盤を後傾させ下半身は固定、目線はヘソを覗き込むように脊柱を丸める
なるべく背部にストレスを与えず、カラダの重さを利用せずに腹筋の収縮を最大限に発揮するためには脊柱を丸め込むというのが大きなポイントです。
体幹部分に十分な強さが備わったら、スタートポジションの際にあえて背筋を伸ばして腹筋の可動域を広げる方法もありますが、慣れるまでは全ての動作中は脊柱を丸める意識を持つと判りやすいと良いかと思います。
引く際は、骨盤が引けたり、お尻が落ち込んでしまうとカラダの重さで引いてしまうことになりますので注意が必要です。
- フィニッシュ時に1~3秒停止を心がけ、上体を起こす際も腹部の緊張は緩めず、3~5秒かけてゆっくりとスタートポジションに戻る
動作中に常に腹部に刺激を与えるうえでスピードコントロールは必要不可欠です。
そのため、極力反動は使わずに息を吐きながらケーブルを引いていきフィニッシュポイントで1~3秒停止、その後息をゆっくりと吸いながら3~5秒かけてスタートポジションに戻るように意識してみましょう。
ケーブルクランチの重さの目安
自重トレーニングとは違い、ケーブルウェイトを使うことで強い負荷を腹部にかけられるのがケーブルクランチのポイントです。
もちろんフォームを保てることが前提となりますが、1セットあたり10〜15回(腹部の高負荷に慣れていない女性は15〜20回程度)でオールアウトをむかえるくらいの重量をかけ、徹底的に腹筋を鍛え上げましょう。
軽すぎる負荷の場合、腹筋を使っている感覚がイマイチ感じられない場合があります。
しかし、ただ闇雲に負荷を上げてしまうと、脊柱がウェイトで伸びてしまい背筋を痛めてしまう要因にもなりますので、ご注意ください。
ロープを使って自宅でトレーニング
今では専門店に行かなくても、ネットでトレーニング器具が安価で手に入るようになりました。
トレーニングロープチューブや、セラバンドなどをケーブルの代用にして活用すれば、自宅でもケーブルクランチを行うことができます。
丈夫な棚やドアノブ、ハンガーラックなど使えるものがあったら試してみるのも面白いですよ。ただ、よほどしっかりしているものでないと思わぬケガや家具の破損の原因にもなりかねません。
個人の経験としてドアと本棚を一度ずつ壊してしまったことがあります…家具の強度についてはくれぐれも十分留意してくださいね(苦笑)
ケーブルクランチと合わせて知りたいジム腹筋トレーニング
以上、ケーブルクランチの効果ややり方を紹介しました。
特に腹筋周りは、トレーニング慣れしている人でも、日頃行う種目がマンネリ化してしまうことが多い部位です。
定期的に種目を変えて新鮮な刺激を筋肉に与えながら、さらなる進化を目指してまいりましょう。
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