今回は「上半身のスクワット」とも呼ばれるディップスをご紹介します。特別な道具や場所がなくてもできる優れた上半身の筋力トレーニング法です。
ディップスの効果と鍛えられる筋肉部位
鍛えられる主要な筋肉は、大胸筋、上腕三頭筋です。さらには、広背筋にも効かせることも出来ます。
ベンチプレスで鍛えられる筋肉と似ていますが、安全で道具がいらないので、まさに上半身のスクワットと言っても過言ではありません。
大胸筋への効果
ディップスで特に鍛えられるのは「大胸筋」。腕で斜め下に押す動きによって、大胸筋がギュッと絞られます。
大胸筋は押す方向や角度によって、細かく鍛えられる場所が変わります。ディップスの場合、なかなか鍛えにくい大胸筋下部が集中的に鍛えられます。
広背筋への効果
ディップスは、実は広背筋へも効果があります。腕幅を広めに取ると、より広背筋に効かせられます。
理論的には、大胸筋が働いているときに裏側の広背筋に効くということは考えにくいのですが、ディップスの場合は異なります。
ディップスの動作中は、ただ肘を曲げ伸ばしするだけでなく、体が揺れないように維持する力も必要です。その際に、広背筋が使われていると考えられます。
補助筋ですが、終われば筋肉痛になるほど酷使していることに気がつくでしょう。
反対に、広背筋に効かない動きであれば、体が大きく揺れて支えられていない可能性があり、正しいフォームでできていないと言えます。
ディップスの効果的なやり方
ディップスをやる際は、公園にある平行棒だったり、ジムや自宅でも用意可能なフラットベンチを利用します。
ディップストレーニング専用のディップススタンドというものもあります。
自宅の場合は椅子を2脚用意してください。座席と座席の間は1mほど離します。
- 平行棒(椅子と椅子)の上で、肘を伸ばし、腕だけで体を支える
…上半身は垂直に保つ - 体を少し前傾させながら、肘を直角になるように曲げる
….体を沈めるイメージ - 肘を伸ばしていき、スタートの位置まで体を持ち上げる
…体が揺れないように上半身の軸を意識する
ディップススタンドでできるトレーニング
ディップスのまとめ
単純な動きで、しかも自宅で椅子が2脚あればできてしまうディップス。しかし、体を揺らさず広背筋に効かせるような正しいフォームは、なかなか難しいものです。
最初のうちは、少しフォームが崩れても構いませんので、しっかりと腕の曲げ伸ばしができるように鍛えていきましょう。ベンチプレスのように器具がなくても、最強の上半身を作り出すことができます。
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