寝転がって自転車を漕ぐような動作で腹筋を鍛えるトレーニング「バイシクルクランチ」。
通常のクランチにツイスト(ひねり)動作を加え(=ツイストクランチ)、更に自転車を漕ぐような動きが加わったものが「バイシクルクランチ」です。
実はこのバイシクルクランチ、様々な腹筋トレーニングの中でも特に効果が高いと評価されています。その効果とやり方をご紹介します!
バイシクルクランチで鍛えられる筋肉
バイシクルクランチで主に鍛えられる筋肉は、腹斜筋と腹直筋下部です。
バイシクルクランチの効果
バイシクルクランチの主な効果は、「下腹部を鍛えられる(ぽっこりお腹解消)」「くびれが出来る」「姿勢改善」「スポーツのパフォーマンス向上」などです。
下腹部を鍛えるのに効果的
ひねりの動きによって腹筋が伸縮するため、下腹部の筋トレとしてメジャーな「レッグレイズ」よりも効果が高いとも考えられます。
「腹筋上部は鍛えられているけれど、腹筋下部はイマイチ」という方や、「腹筋が弱くて子供みたいに下腹がぽっこりしてしまう」そんな方におすすめのトレーニングです。
筋トレ先進国*であるアメリカの組織の研究では、バイシクルクランチは他の13種類の腹筋を鍛えるトレーニングの中で、最も効果的だったという結果も出ています。
*2018年の日本のフィットネス人口が約4.1%なのに対して、アメリカのフィットネス人口は20.3%です。
くびれメイクに効果的
脇腹からお腹にかけて斜めに位置する腹斜筋は鍛えることで、脇腹がキュッと引き締まります。そのため、今よりも魅力的なくびれをゲットすることが出来ます。
体脂肪が多いと鍛えた腹斜筋を覆い隠している状態なので、鍛えても効果が分かりづらいです。合わせてダイエットもする必要があります。
健康やスポーツへのメリットも
腹筋は体幹(インナーマッスル)と呼ばれる、日常の動作や正しい姿勢をキープするのに大切な筋肉の1つ。
- スポーツのパフォーマンス向上
- 姿勢が良くなり、肩こりや腰痛が改善
- 便秘の解消(腹筋が弱いと、腸のぜん動運動が不十分になり便秘がちに)
などなど、鍛えることによってスポーツ面や健康面へのメリットももたらしてくれます。
効果が出るまでの期間
バイシクルクランチを続けて効果が出るまでの期間は、約3ヶ月ほど。
まず1ヶ月くらい続けると、「ちょっと変わったかも」くらいの変化を感じ、3ヶ月ほどで自分がはっきり変わったなと思える変化を感じるでしょう。
半年〜1年ほどで、他人でもわかるくらいの見た目の変化を感じられるはずです。
バイシクルクランチのやり方
バイシクルクランチのやり方は、寝転がって『①脇腹をひねって左右反対の肘と膝を近づける・②左右を変えてまた肘と膝を近づける』といった動作を繰り返すのが基本。
詳しく手順を解説します。
事前準備:ヨガマットなどを敷いて、寝転がっても痛くないようにしておく。
- 仰向けに寝転び、両手は後頭部に添える
- 右足はまっすぐ伸ばした状態で、左膝を曲げ、脇腹をひねって、右肘と左膝を近づける
- 次に反対の肘と膝を近づけ、テンポよく交互に行う
左右で1回とカウントして、それを10〜15回(自分に適した回数)×3〜5セット行いましょう。
▼ 呼吸のポイント
肘と膝を近づけるときに吐き、離すときに吸いましょう。息を吐くときに、腹筋がギュッと収縮するのが感じられるはずです。その感覚が腹筋に効いている証拠です。
腹筋に効かせるコツ
バイシクルクランチのコツは、『①反動や勢いで行わない、②慣れてきたら他のトレーニングも合わせて行う』の2つです。
反動や勢いでやらない
各種筋トレを行ってきた方は重々承知かと思いますが、大事なのは「反動をつけずに、ゆっくりやること」。
実際に反動をつけて素早く行ってみると、かなり簡単に出来てしまうことが分かります。広背筋や腸腰筋の助けを借りてしまい、腹筋への効果が弱まってしまうからです。
反動をつけずにゆっくり、筋肉に負荷がかかっているのを感じながら行いましょう。
慣れてきたら他のトレーニングを合わせて行う
バイシクルクランチに慣れたら、他の腹筋を鍛えられるトレーニングも加えましょう。同じ部位をターゲットにしている種目でも、違う動き方をすることで筋肉にまた違った刺激を与えられるので、より効果的に鍛えられます。
また、同じトレーニングばかりやっていると飽きてしまいます。違うトレーニングを取り入れるのは良い刺激になり、モチベーション維持に一役買ってくれます。
バイシクルクランチと同じような部位をターゲットに出来る、腹筋ローラーやロシアンツイストがおすすめです。バランスの良い腹筋になりたい人は、腹筋上部の筋トレもお忘れなく!
バイシクルクランチの応用バージョン
バイシクルクランチを応用すると、できないときのための簡易バージョンと物足りないときの高負荷バージョンのトレーニングが出来ます。
できないときに試したい簡易ver.
バイシクルクランチが「できない」「難しい」と感じたときは、先に「ツイストクランチ」を試してみてください。
ツイストクランチはバイシクルクランチの自転車を漕ぐような足の動きがありません。つまり、足を伸ばさなくてOKということです。その分少し簡単に感じるはずです。
▼男性におすすめのツイストクランチ動画
▼女性におすすめのツイストクランチ動画
物足りないときに試したい高負荷ver.
バイシクルクランチをより高負荷にするには、動作の間に「キープ」の時間を作るのがおすすめ。
肘と膝を引き寄せた状態で2秒間ほど停止してから、次の動作に移りましょう。腹斜筋や腹筋下部あたりがプルプルするのを感じられはずです。
また、更に負荷を上げたい場合はメディシンボールを持って行うのもおすすめです。
ダイエット効果はほとんどない
バイシクルクランチにダイエット(=体脂肪を減らす)効果は、ほとんどありません。
バイシクルクランチは腹筋を鍛えるのに効果的な筋トレですが、脂肪燃焼効果は期待できません。消費カロリーが低いからです。5分間続けて15kcal程度です。
そのため、「体脂肪を減らしたい」と思っている方がバイシクルクランチだけをやっていても、なかなか痩せることはできません。
ダイエットをしたい方は、脂肪燃焼効果の高いランニングやHIITトレーニングなどの有酸素運動をするようにしましょう。
まとめ
腹斜筋・腹直筋下部をメインに鍛えられる「バイシクルクランチ」をご紹介しました。
やっていただくとわかると思いますが、初めて行う方にとってはキツく、かなりの刺激が腹筋に与えられるトレーニングです。
自宅で簡単に始められるトレーニングなので、引き締まったウエストを手に入れたい方は、ぜひこのバイシクルクランチを始めてみてください。
他のトレーニングも合わせて行うことで、筋肉に違った刺激が与えられるため、より効果が期待できます。
▼ 初心者向け自重腹筋トレーニング一覧
種目名 | メインターゲット |
プランク | 腹直筋 |
トランクカール | 腹直筋上部 |
レッグレイズ | 腹直筋下部 |
リバースクランチ | 腹直筋下部 |
サイドクランチ | 腹斜筋 |
サイドプランク | 腹斜筋 |